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2020年4月22日水曜日

街道を撮りにゆく シリーズ3「北海道編・網走と流氷」 

        街道を撮りにゆく・・・北海道編・網走と流氷

網走と言えば、高倉健主演の映画「網走番外地」や、吉村昭の小説「破獄」などから、すぐに「刑務所」を連想してしまう。
「刑務所」といえば暗いイメージに付きまとわれるが、ここ網走では、それを逆手にとって、売り物にしている。
まず、駅前に刑務所をイメージしたレンガに縦書きの標柱(通常は駅舎に横書きで駅名を書いている)、「博物館網走監獄」という見学施設、はたまた刑務所の近くに「刑務作業品展示即売所」まである。
レンガに縦書きの駅名
街道をゆく㊳

わが敬愛する司馬遼太郎の「街道をゆく」では、網走刑務所がどう扱われているか調べてみた。・・・(こんな事をするのは自分でもアホだなと思います)

㊳オホーツク街道」では、主に「アイヌ文化」や「オホーツク文化」に主眼がおかれ、その遺跡を訪ねている。この本で「刑務所」に関しては、390ページに「網走監獄」と「網走監獄保存財団」という言葉が1回出て来るだけで、それ以外には全く触れられていないのは、かの作家の見識の高さであって、私のような下賤の輩のような発想はしないようだ。

話が最初から脱線してしまったが、今回の主題の「流氷」に話を戻します。
この流氷を見る為に、真冬の2月にノコノコと網走までやってきた。この時は流氷の接岸が遅く、ヒヤヒヤしていたら、私が網走に来る2日前に、やっと気象台から「流氷の接岸初日」が発表されて、胸をなでおろした次第です。

流氷の動きに関しては、「気象台」「海上保安庁」「JAXA地球観測研究センター」や、その他「Twitter流氷なび」「Twitter流氷なう」等で、いろんな情報が流されているのには驚いた。今後流氷を見に来る方は、これらの情報を参考にされると良いと思います。
今回のルートは網走港から「網走流氷観光砕氷船 おーろら」に乗って流氷の海に出て、続いてJR網走駅から「流氷物語号」で、陸から流氷を見る旅です。

観光砕氷船おーろら号」
網走流氷観光砕氷船 おーろら

いざ、流氷の海へ

「おーろら号」の出発 

幾分愛嬌のあるマスコット的なオオワシ

悠然と飛ぶオジロワシ


2羽のオジロワシ


ガリガリと砕ける流氷



夢中でシャッターを切る観光客 やたら中国語が飛び交っていました。


港に戻るとカモメが必死で、氷の上に這い上がろうとしていました。

JR「流氷物語号」
船の観光を終えて、網走駅からJR釧網線の冬の臨時列車「流氷物語号」へ乗ります。


「流氷物語号」は冬のオホーツクの雄大な景色から「物語」を感じてほしいという思いから名付けられたそうです。
運転期間は2月1日(土)から約1カ月間、網走~知床斜里間を1日2往復し、2両編成で全席自由席となっています。
車窓からの眺め

北浜駅(無人駅) 上部に見えるのがオホーツク海の流氷

手前下の白っぽいのは「波の花」


冬のオホーツクの厳しさを感じさせる海岸の風景

【流氷ひとくちメモ】
           「北海道立オホーツク 流氷科学センター」のHPより
普通の海は上下の水が混ざり合いながら冷えていきます。そのため深いほど冷えにくい!ところが、オホーツク海は、海面から50mまでは甘く塩分濃度の薄い海水、50m以下は塩辛く塩分濃度の濃い海水の2層に分かれています。この2層は混ざることはないので、オホーツク海は水深50mの浅い海とも言えます。よって、海水の凍る温度の-1.8度に短時間で達し、毎年流氷を見ることができるのです。しかし、同緯度に位置するが、水深の深い太平洋では、対流する時間が長いので-1.8度になる前に春が訪れるのです。北半球の凍る海を見ますと、オホーツク海は最も南に位置する凍る海ということがわかります。オホーツク海は流氷の南の限界なのです。

上記の説明を読むまでは、私は流氷は黒龍江(アムール川)で凍った氷が、段々大きくなって、北海道へ来ると思っていました。実際にアムール川の氷がどのように動くのかを調査した大学の先生がいて、アムール川の氷は樺太止まりで、北海道までは来ていないそうです。

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