標高2000mに咲き乱れるコマクサ
コマクサは、美しい花と、養分の少ない砂礫地帯のような、他の植物が生育できない厳しい環境に生育することから
「高山植物の女王」と呼ばれている。
和名はその花の形が馬(駒)の顔に似ていることに由来するが、花の可憐さを考えると、可哀そうな名前のような気がする。
昔は、花の美しさよりも薬草としての価値が高く、古くから腹痛の妙薬として知られていたので、各地で乱獲され、今や絶滅危惧種になっている。
コマクサは、かつて田中澄江が『花の百名山』の著書で、白馬岳を代表する高山植物の一つとして紹介した。その本を読んだ後に白馬岳に登ったが、そこで見たのは花のピークが過ぎ、しょぼくれた一株のコマクサだった。
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白馬岳で見たコマクサ |
それ以来、この花の写真を撮りたいと思って、岩手山や秋田駒ケ岳のコマクサの大群落へ行く計画を何度もしたが、諸般の情勢がそれを許さなくて、計画はその都度頓挫した。
たまたま写真仲間の一人が日光白根山の前白根山に登った時に、コマクサを見たという話を聞き、調べていくうちに、丸沼高原にコマクサが咲いていることが分かり、今回の撮影となった。
この日は、本州南岸に梅雨前線が停滞し、終日雨の予想だったが、現地から花の見頃という話を聞いたので、雨の中を強行した。
現地に着くと、ここは標高2000mなので、晴れてはいなかったが、なんと雲の上に出た😍。お陰で濡れることもなくコマクサの撮影を堪能でき、途中一瞬だったが雲が切れ、日光白根山が見えた時は、感動しました。
帰り際には、「キセキレイ」の雛も見るオマケまでつきました。
以下、写真で、ご覧下さい。
雲の中を行くゴンドラ
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コマクサは一般にはピンクだが、紅色や白色の花まであった。 |
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突然雲が切れ、眼前に奥白根山が・・・感激!!! |
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キセキレイの親鳥・餌を銜えている。 |
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キセキレイの雛たち |
以上、永年の夢が叶ったコマクサの撮影でした。